夏休みにしたこと

 後期の授業の資料にするため、この夏はたくさんDVDを見ました。サンドとショパン関係では『別れの曲』(1934年、ドイツ映画)と『楽聖ショパン』(1944年、アメリカ映画)、フランスの女性作家コレットの作品を下敷きにした『恋の手ほどき』(1958年、アメリカミュージカル映画)と『わたしの可愛い人 シェリ』(2009年、英仏独映画)、そして『サガン』(2008年、フランス映画)などです。

 これらの中で映像や音楽が美しかったのは『別れの曲』と『わたしの可愛い人』でした。特に後者ではベル・エポック(19世紀末から20世紀初頭)のフランスの豪奢な風俗がとてもよくわかり、年上の元高級娼婦と自己中心的な美青年の恋や、彼らを取り巻く人々の生態がうまく描けていて、原作の雰囲気をかなり忠実に再現しているように思いました。文章を読むのと目で見るのはまた違った楽しみです。

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