– 「Destins de La Mare au Diable et de La Petite Fadette au Japon」(仏語論文)『La lettre d’Ars』43号、2007年、Le Château d’Ars, Centre du Romantisme、pp.3-6 1912年に日本最初のサンドの単行本となったLa Mare au Diable (『魔ケ沼』)の翻訳の歴史は、付録部分および最初の2章を訳すかどうかの問題や、長い絶版期間など紆余曲折している。それとは対照的に、30以上の翻訳 がありコンスタントに読まれているLa Petite Fadette はその日本語題名(『愛の妖精』)とともに1936年刊の岩波文庫の宮崎嶺雄訳が定番となっている。これらふたつのサンドの代表的田園小説の日本における 受容の歴史および翻訳形態を詳しく検討する。